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第21回日本司法精神医学会大会のご案内

日本公的病院精神科協会_学会案内1
第21回 日本司法精神医学会大会のプログラムはこちら

 

2025年9月26日(金)・27日(土)に、岡山県医師会館にて第21回日本司法精神医学会大会が開催されます。大会テーマは「開かれ連動する司法精神医療へ~ミッション・パッション・プロフェッション~」です。

本大会は、複合的な課題を抱える精神障害者の回復と社会参加を実現するため、精神科医療、福祉、法曹、行政など多領域の専門職による連携と協働の重要性を訴えます。

医療観察法の施行により、重大な他害行為のあった精神障害者への多職種連携による治療・支援は進展し、回復の可能性が広がりました。しかし、患者への共感に基づく治療技法の深化、施設間の質の均霑化、治療関係が困難な事例を地域全体で支える仕組みの構築など、課題は依然として残されています。

近年、司法・福祉・医療の連携は医療観察法の枠を超え、刑法犯として逮捕された精神障害者等の裁判時や社会復帰支援にも広がっています。さらに、児童虐待やDVなど、領域横断的な支援が求められる問題も司法精神医療の重要な射程と捉える必要があります。

テーマに掲げる「開かれ連動する」とは、行き詰った状況を打開し、新たな解決策を見出すための鍵です。専門職一人ひとりが使命感(ミッション)、情熱(パッション)、そして優れた専門性(プロフェッション)を発揮し連携することで、困難な状況にある当事者の尊厳を守り、回復と安定した社会生活へ繋げることができると信じています。

本大会が、専門職ができることを増やし、進むべき道標を見出すための活発な議論の場となることを目指します。大会長は石津すぐる(岡山県精神科医療センター副院長)が務め、多くの皆様の岡山でのご参加を心よりお待ちしております。懇親会は岡山城にて予定されています。

岡山県精神科医療センター院長 来住由樹